呼吸療法士の就活


こんにちわ!
皆様の健やかな呼吸を守る、呼吸療法士のYokoです。

4月ですね!
4月から社会人新生活を始める方々も多いと思います。





アメリカには「新卒一括採用」という概念がないです。空いたポジションを補充するために人材募集をかけるので、日本の企業のように一気に数百人規模を採用をすることはないです。

とっても偶然なのですが、私が今の病院で働き始めたのが4月でした。
なんとも日本的な趣がありますな〜。

さて、今日は私の就活話。
呼吸療法士として就活を始める前に、まず国家試験に受からないと話にならないので、
2012年の12月にAssociate in Sicence Respiratory Careで卒業してからは、ひたすら勉強していました。
翌年2013年2月にCertified Respiratory Therapist(CRT)の筆記試験に合格。
(この時点で合法的に働けるようになります。しかし、採用時にRRT必須の病院が多かったためと、間をおいてRRTの試験を受けるのは大変だという先輩たちのアドバイスに従いました。)
CRT受かった数週間後にRegistered Respiratory Therapist (RRT)の筆記試験に合格、
Clinical Simulationという少しユニークな試験には一度落ちましたが、
勉強アプローチを変えて、2度目で合格。
正式に名前の後にRRTを名乗れるようになりました。



ライセンスカードも届いたし、いざ就活スタート!



時は2013年、就職氷河期でした。
在学中も薄々気づいていたんですけどね・・・。

先輩たちのお話を聞く限り、
以前だったら(リーマンショック前)、Clinical Rotation最中に気に入られれば卒業と同時に採用してくれるほど人手不足だったらしいです。その他にも卒業間近になったら、近隣の病院から人事部とRespiratory Care Departmentのお偉いさんがやってきて、ぜひ卒業したらうちの病院にアプライしてください〜!!!と人材確保に必死だったらしい。

今は、専門学校が増えすぎて、病院側が採用できる人数を遥かに超えている状態。
新卒?経験積んでからまた応募して。頑張ってね〜って感じで、お祈りメールが毎日届く日々・・・。
経験がないから応募してんだろー!!!どこで経験積めばいんだよー!!!バッキャロー!!


今の病院に採用されるまでに、200通ほど(誇張ではない)オンラインアプリケーションを送り、お祈りメールを受け取りました。(Indeed.com、Glassdor.comとLinkedIn.comに登録して、毎日チェックしていました。)
実際に面接までこぎつけたのが、5つ。しかも、5つとも違う面接のやり方で、すっごい戸惑いました。
いきなり筆記試験、実技試験、口頭試験を受けさせられたり、
流れ作業的に、自己紹介だけで終わる面接もあったり、
圧迫面接があったり、逆にすごいアットホームな面接があったり。
どんな変化球が来るのがわからないので、面接の前夜は緊張で寝れませんでした。
かわいい時代もあったもんよ・・・。

皮肉なことに、事前準備をしないでふら〜っと立ち寄った採用案内イベントで、内定をもらったのが今の病院です。これでダメだったら州外で仕事を見つけようと思っていたので、なんだか運命を感じました。偶然だろうだけど。自然体が一番なのかね。


大学付属の病院や新人教育に力を入れている大病院だとNew Grad Residency Programという制度があります。
ナースにはよくありますが、RTはごくわずか。カリフォルニア州だと2つの病院しかないかな?
もちろん、競争率がえぐい。
私も2度ほど、Los Angelesにある有名な小児病院をトライしましたが、残念ながら採用されず。
毎年10人ほどの新卒生を採用するのですが、応募者数が600人を超えていました。州外からも応募者がいるのだろうけど、新卒生そんなにいることにびっくりだわー。

一度目不採用になった時に、どうしても諦めきれずに、Neonatal/Pediatric Specialityのテストを受けてRRT-NPSのライセンスを装備して一年後に再応募しましたが、結局このライセンスは活用できず・・・。
それなりに有名な専門学校出身、GPAだって3.5以上キープしてたし、同級生たちの中でも比較的早めにCRT/RRTの試験に受かったのに、面接すら受けさせてもらえず、書類選考の時点で落とされたことにショックでした。
後から聞いた話ですが、この病院はある限られた専門学校の新卒生しか採用しないらしく・・・まあ、気休め程度の噂ですね。

アメリカ就活あるあるですが、コネ、ネットワークが重要です。
"It's not what you know, but who you know"

知り合いが病院内で働いているだけで、内定をもらえた同級生もいました。
いつも授業ノート見せてくれーなテキトーヤローでしたが。世も末だ。


ありがたいことに、現在(2019年)は正社員として働いています。
英語が母国語じゃない、卒業したててで右も左もわかっていない、コネもない、ナイナイ尽くしのスタートラインでしたが、「なにくそ根性」のSAMURAIスピリッツがあったから、今の私がいるのかな、と。本当に諦めなくて良かったと思います。



新社会人のみなさん、おめでとうございます。
これから大変なこともあると思いますが、時には立ち止まって、深呼吸をすることを忘れないでください。




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